問題講評【数学II・B】
1.総評
- 【2014年度センター試験の特徴】
-
・大問構成、配点ともに例年と変更なし。
・第1問の数学IIとの共通問題では、昨年と同様に図形と方程式が出題され、三角関数の出題がなかった。
・例年に比べて誘導が丁寧であったので、問題の流れに沿って解答することが必要であった。
・難易は昨年並。問題構成は変化がなく第1問と第2問が必答で、第3問〜第6問から2問選択であった。第3問の数列の後半がやや難しい内容であったが、全体的に誘導が丁寧で取り組みやすい内容であった。昨年と同様に第1問で図形と方程式が出題され、三角関数の出題が全くなかった。
2.全体概況
【大問数・解答数】 | 昨年同様、6大問による出題。第1問、第2問が必答で、第3問〜第6問から2問選択。第1問、第2問は数学IIとの共通問題。 |
---|---|
【出題形式】 | 昨年から変更なし。 |
【出題分野】 | 昨年通り、数学IIの分野が60点分、数学Bの分野が40点分の出題。第1問の数学IIとの共通問題は昨年と同様、図形と方程式が出題され、三角関数の出題がなかった。 |
【問題量】 | 昨年並。 |
【難易】 | 昨年並。 |
3.大問構成
第1問 | |||
---|---|---|---|
出題分野・大問名 | 配点 | 難易 | 備考 (使用素材・テーマなど) |
図形と方程式、対数関数 | 30点 | 標準 | 〔1〕 原点を通る直線とx軸に接する円の方程式 〔2〕 対数不等式を満たす自然数の組 |
第2問 | |||
出題分野・大問名 | 配点 | 難易 | 備考 (使用素材・テーマなど) |
微分法・積分法 | 30点 | 標準 | 3次関数が極値を持つ条件、放物線と接線で囲まれた図形の面積 |
第3問 | |||
出題分野・大問名 | 配点 | 難易 | 備考 (使用素材・テーマなど) |
数列 | 20点 | やや難 | 階差数列、漸化式、部分分数分解を用いた数列の和 |
第4問 | |||
出題分野・大問名 | 配点 | 難易 | 備考 (使用素材・テーマなど) |
ベクトル | 20点 | 標準 | 成分で表された空間のベクトル |
第5問 | |||
出題分野・大問名 | 配点 | 難易 | 備考 (使用素材・テーマなど) |
統計とコンピュータ | 20点 | 標準 | 平均値、分散、相関図、相関係数 |
第6問 | |||
出題分野・大問名 | 配点 | 難易 | 備考 (使用素材・テーマなど) |
数値計算とコンピュータ | 20点 | 標準 | Nの階乗数についての素因数の個数を求めるプログラム |
4.大問別分析
第1問〔1〕「図形と方程式」
● 原点を通る直線とx軸に接する円に関する問題。
● 全体として図形と方程式の基礎知識を中心に問われているが、登場する文字が多いので、図をきちんとかき、状況を把握しながら解き進める必要があった。
● 後半の2直線に接する円の方程式を求める部分では、円Cの半径rはqに等しいという誘導に従えば、(1)で求めた式から円の中心の座標の関係式を導くことができる。与えられたpとqの条件を用いて、(1)で求めた式から絶対値を正しく外すことができるかどうかがポイントであった。
● 問題量・計算量は昨年並であった。
第1問〔2〕「対数関数」
● 対数不等式を満たす自然数(m、n)の組の個数を求める問題。
● 与えられた不等式は文字が多いが、最初にmとnに具体的な数を代入するので、対数関数が苦手な受験生でも取り組みやすかったであろう。
● 前半で条件を満たすmを決定する部分は、丁寧な誘導に従って解けばよい。
● 後半の、条件を満たす自然数(m、n)の組の個数を求めるという内容はヒントがなければ難しいが、誘導に従って対数不等式を解いていくことで、mが1のときのnのとり得る値の範囲を求めることができる。
● 問題量・計算量はやや少なく、問題文の誘導にうまく従えたかどうかがポイントであった。
第2問「微分法・積分法」
● (1)は文字を含む3次関数が極値をもつ条件を考える問題。f(x)が極値をもつpの条件を問う部分は目新しい。
● (2)の前半は与えられた条件から極値をとるxの値を求める問題。与えられた条件から、pの2次方程式を導出しなければならない。さらにこの方程式を解くとpは0または3となるが、pが0のときはf(x)が極値を持たないことに気づけるかどうかがポイントであった。(1)で極値をもつ条件を考えているので、糸口はつかみやすかったであろう。
● (2)の後半は3次曲線の極小となる点を通る接線を求め、放物線と接線で囲まれる図形のうち、x≧0の部分の面積を求める問題。接線の傾きが0でないという条件から、極小となる点を絞り込めるかどうかと、「極小となる点を通る接線」と「極小となる点での接線」を間違えずに考えられるかどうかがポイントであった。
● 積分計算が1箇所しかなく、係数に文字も含まれなかったので、計算量は昨年と同様、やや少なかった。
第3問「数列」
● (1)は等差数列、階差数列に関する基本的な問題。第2項、第3項が具体的に問われていて、数列を苦手としている受験生でも取り組みやすかったであろう。
● (2)は漸化式を誘導に従って変形していく、センター試験では過去にも出題された形式であるが、数列が2回新しく定義されているので、内容を正確に理解しながら解き進めるのは難しかったと思われる。後半は、部分分数分解による数列の和が出題されていた。ここまでを時間内に正確に計算しきるのは受験生には厳しかったであろう。
● 数列の基本事項をおさえるだけでなく、うまく誘導に従う力や、答えの形から何をすればよいかを見抜く力が求められた。
第4問「ベクトル」
● 座標空間における立方体に関する空間ベクトルの総合問題。
● (1)は平行四辺形の性質を用いて座標を求めていくが、素材が立方体でイメージしやすく、成分計算による誘導もあったので、受験生は取り組みやすかったであろう。
● (2)は平面に下ろした垂線の長さから三角錐の体積を求める問題。誘導に従って解答すると考えやすいが、文字が多く処理がやや複雑である。ベクトルOPの大きさを求めるとき、rの値を最初に代入して計算を始めると煩雑になってしまうので、工夫して計算できたかどうかがポイントであった。
● 内分点の位置ベクトル、ベクトルの大きさ、内積計算などの基本事項を確実に理解したうえで、やや複雑な設定の問題であってもそれらを活用し、正確に計算しきる力が求められた。
第5問「統計とコンピュータ」
● 前半は英語と数学の得点について、平均値、分散、相関係数から生徒の得点を求め、正しい相関図を選ぶ問題。基本的な知識を用いた数値計算であったので確実に得点すべき問題であった。
● 後半は1人の生徒の転入、転出により平均値や生徒の得点を求め、変化した分散や相関係数の比を求める問題。このような問いは目新しく、条件を正確に把握し丁寧に計算する必要があったため、戸惑った受験生もいたであろう。
● 全体的には、要素の個数もそれほど多くなく、数値も計算しやすい設定であったので、問題量・難易度ともに昨年並。
第6問「数値計算とコンピュータ」
● 例年通り、整数を素材とした問題でNの階乗数を素因数分解するプログラムの問題。
● Nの階乗数の素因数分解を行い、素因数2の個数を求めるプログラムにについて考察した後に、2回のプログラムを変更するステップがあるので、正確に流れを把握しておく必要がある。
● 文章が非常に長いので最初のプログラムの理解に時間がかかるが、個別入試では頻出の整数問題を題材としているので、背景知識があるかどうかで差がついたと思われる。
● 例年よりも計算量が少なく、扱われた整数の性質も理解しやすいものであったため、比較的取り組みやすかったであろう。
● 原点を通る直線とx軸に接する円に関する問題。
● 全体として図形と方程式の基礎知識を中心に問われているが、登場する文字が多いので、図をきちんとかき、状況を把握しながら解き進める必要があった。
● 後半の2直線に接する円の方程式を求める部分では、円Cの半径rはqに等しいという誘導に従えば、(1)で求めた式から円の中心の座標の関係式を導くことができる。与えられたpとqの条件を用いて、(1)で求めた式から絶対値を正しく外すことができるかどうかがポイントであった。
● 問題量・計算量は昨年並であった。
● 対数不等式を満たす自然数(m、n)の組の個数を求める問題。
● 与えられた不等式は文字が多いが、最初にmとnに具体的な数を代入するので、対数関数が苦手な受験生でも取り組みやすかったであろう。
● 前半で条件を満たすmを決定する部分は、丁寧な誘導に従って解けばよい。
● 後半の、条件を満たす自然数(m、n)の組の個数を求めるという内容はヒントがなければ難しいが、誘導に従って対数不等式を解いていくことで、mが1のときのnのとり得る値の範囲を求めることができる。
● 問題量・計算量はやや少なく、問題文の誘導にうまく従えたかどうかがポイントであった。
第2問「微分法・積分法」
● (1)は文字を含む3次関数が極値をもつ条件を考える問題。f(x)が極値をもつpの条件を問う部分は目新しい。
● (2)の前半は与えられた条件から極値をとるxの値を求める問題。与えられた条件から、pの2次方程式を導出しなければならない。さらにこの方程式を解くとpは0または3となるが、pが0のときはf(x)が極値を持たないことに気づけるかどうかがポイントであった。(1)で極値をもつ条件を考えているので、糸口はつかみやすかったであろう。
● (2)の後半は3次曲線の極小となる点を通る接線を求め、放物線と接線で囲まれる図形のうち、x≧0の部分の面積を求める問題。接線の傾きが0でないという条件から、極小となる点を絞り込めるかどうかと、「極小となる点を通る接線」と「極小となる点での接線」を間違えずに考えられるかどうかがポイントであった。
● 積分計算が1箇所しかなく、係数に文字も含まれなかったので、計算量は昨年と同様、やや少なかった。
第3問「数列」
● (1)は等差数列、階差数列に関する基本的な問題。第2項、第3項が具体的に問われていて、数列を苦手としている受験生でも取り組みやすかったであろう。
● (2)は漸化式を誘導に従って変形していく、センター試験では過去にも出題された形式であるが、数列が2回新しく定義されているので、内容を正確に理解しながら解き進めるのは難しかったと思われる。後半は、部分分数分解による数列の和が出題されていた。ここまでを時間内に正確に計算しきるのは受験生には厳しかったであろう。
● 数列の基本事項をおさえるだけでなく、うまく誘導に従う力や、答えの形から何をすればよいかを見抜く力が求められた。
第4問「ベクトル」
● 座標空間における立方体に関する空間ベクトルの総合問題。
● (1)は平行四辺形の性質を用いて座標を求めていくが、素材が立方体でイメージしやすく、成分計算による誘導もあったので、受験生は取り組みやすかったであろう。
● (2)は平面に下ろした垂線の長さから三角錐の体積を求める問題。誘導に従って解答すると考えやすいが、文字が多く処理がやや複雑である。ベクトルOPの大きさを求めるとき、rの値を最初に代入して計算を始めると煩雑になってしまうので、工夫して計算できたかどうかがポイントであった。
● 内分点の位置ベクトル、ベクトルの大きさ、内積計算などの基本事項を確実に理解したうえで、やや複雑な設定の問題であってもそれらを活用し、正確に計算しきる力が求められた。
第5問「統計とコンピュータ」
● 前半は英語と数学の得点について、平均値、分散、相関係数から生徒の得点を求め、正しい相関図を選ぶ問題。基本的な知識を用いた数値計算であったので確実に得点すべき問題であった。
● 後半は1人の生徒の転入、転出により平均値や生徒の得点を求め、変化した分散や相関係数の比を求める問題。このような問いは目新しく、条件を正確に把握し丁寧に計算する必要があったため、戸惑った受験生もいたであろう。
● 全体的には、要素の個数もそれほど多くなく、数値も計算しやすい設定であったので、問題量・難易度ともに昨年並。
第6問「数値計算とコンピュータ」
● 例年通り、整数を素材とした問題でNの階乗数を素因数分解するプログラムの問題。
● Nの階乗数の素因数分解を行い、素因数2の個数を求めるプログラムにについて考察した後に、2回のプログラムを変更するステップがあるので、正確に流れを把握しておく必要がある。
● 文章が非常に長いので最初のプログラムの理解に時間がかかるが、個別入試では頻出の整数問題を題材としているので、背景知識があるかどうかで差がついたと思われる。
● 例年よりも計算量が少なく、扱われた整数の性質も理解しやすいものであったため、比較的取り組みやすかったであろう。
● (1)は文字を含む3次関数が極値をもつ条件を考える問題。f(x)が極値をもつpの条件を問う部分は目新しい。
● (2)の前半は与えられた条件から極値をとるxの値を求める問題。与えられた条件から、pの2次方程式を導出しなければならない。さらにこの方程式を解くとpは0または3となるが、pが0のときはf(x)が極値を持たないことに気づけるかどうかがポイントであった。(1)で極値をもつ条件を考えているので、糸口はつかみやすかったであろう。
● (2)の後半は3次曲線の極小となる点を通る接線を求め、放物線と接線で囲まれる図形のうち、x≧0の部分の面積を求める問題。接線の傾きが0でないという条件から、極小となる点を絞り込めるかどうかと、「極小となる点を通る接線」と「極小となる点での接線」を間違えずに考えられるかどうかがポイントであった。
● 積分計算が1箇所しかなく、係数に文字も含まれなかったので、計算量は昨年と同様、やや少なかった。
● (1)は等差数列、階差数列に関する基本的な問題。第2項、第3項が具体的に問われていて、数列を苦手としている受験生でも取り組みやすかったであろう。
● (2)は漸化式を誘導に従って変形していく、センター試験では過去にも出題された形式であるが、数列が2回新しく定義されているので、内容を正確に理解しながら解き進めるのは難しかったと思われる。後半は、部分分数分解による数列の和が出題されていた。ここまでを時間内に正確に計算しきるのは受験生には厳しかったであろう。
● 数列の基本事項をおさえるだけでなく、うまく誘導に従う力や、答えの形から何をすればよいかを見抜く力が求められた。
第4問「ベクトル」
● 座標空間における立方体に関する空間ベクトルの総合問題。
● (1)は平行四辺形の性質を用いて座標を求めていくが、素材が立方体でイメージしやすく、成分計算による誘導もあったので、受験生は取り組みやすかったであろう。
● (2)は平面に下ろした垂線の長さから三角錐の体積を求める問題。誘導に従って解答すると考えやすいが、文字が多く処理がやや複雑である。ベクトルOPの大きさを求めるとき、rの値を最初に代入して計算を始めると煩雑になってしまうので、工夫して計算できたかどうかがポイントであった。
● 内分点の位置ベクトル、ベクトルの大きさ、内積計算などの基本事項を確実に理解したうえで、やや複雑な設定の問題であってもそれらを活用し、正確に計算しきる力が求められた。
第5問「統計とコンピュータ」
● 前半は英語と数学の得点について、平均値、分散、相関係数から生徒の得点を求め、正しい相関図を選ぶ問題。基本的な知識を用いた数値計算であったので確実に得点すべき問題であった。
● 後半は1人の生徒の転入、転出により平均値や生徒の得点を求め、変化した分散や相関係数の比を求める問題。このような問いは目新しく、条件を正確に把握し丁寧に計算する必要があったため、戸惑った受験生もいたであろう。
● 全体的には、要素の個数もそれほど多くなく、数値も計算しやすい設定であったので、問題量・難易度ともに昨年並。
第6問「数値計算とコンピュータ」
● 例年通り、整数を素材とした問題でNの階乗数を素因数分解するプログラムの問題。
● Nの階乗数の素因数分解を行い、素因数2の個数を求めるプログラムにについて考察した後に、2回のプログラムを変更するステップがあるので、正確に流れを把握しておく必要がある。
● 文章が非常に長いので最初のプログラムの理解に時間がかかるが、個別入試では頻出の整数問題を題材としているので、背景知識があるかどうかで差がついたと思われる。
● 例年よりも計算量が少なく、扱われた整数の性質も理解しやすいものであったため、比較的取り組みやすかったであろう。
● 座標空間における立方体に関する空間ベクトルの総合問題。
● (1)は平行四辺形の性質を用いて座標を求めていくが、素材が立方体でイメージしやすく、成分計算による誘導もあったので、受験生は取り組みやすかったであろう。
● (2)は平面に下ろした垂線の長さから三角錐の体積を求める問題。誘導に従って解答すると考えやすいが、文字が多く処理がやや複雑である。ベクトルOPの大きさを求めるとき、rの値を最初に代入して計算を始めると煩雑になってしまうので、工夫して計算できたかどうかがポイントであった。
● 内分点の位置ベクトル、ベクトルの大きさ、内積計算などの基本事項を確実に理解したうえで、やや複雑な設定の問題であってもそれらを活用し、正確に計算しきる力が求められた。
● 前半は英語と数学の得点について、平均値、分散、相関係数から生徒の得点を求め、正しい相関図を選ぶ問題。基本的な知識を用いた数値計算であったので確実に得点すべき問題であった。
● 後半は1人の生徒の転入、転出により平均値や生徒の得点を求め、変化した分散や相関係数の比を求める問題。このような問いは目新しく、条件を正確に把握し丁寧に計算する必要があったため、戸惑った受験生もいたであろう。
● 全体的には、要素の個数もそれほど多くなく、数値も計算しやすい設定であったので、問題量・難易度ともに昨年並。
第6問「数値計算とコンピュータ」
● 例年通り、整数を素材とした問題でNの階乗数を素因数分解するプログラムの問題。
● Nの階乗数の素因数分解を行い、素因数2の個数を求めるプログラムにについて考察した後に、2回のプログラムを変更するステップがあるので、正確に流れを把握しておく必要がある。
● 文章が非常に長いので最初のプログラムの理解に時間がかかるが、個別入試では頻出の整数問題を題材としているので、背景知識があるかどうかで差がついたと思われる。
● 例年よりも計算量が少なく、扱われた整数の性質も理解しやすいものであったため、比較的取り組みやすかったであろう。
● 例年通り、整数を素材とした問題でNの階乗数を素因数分解するプログラムの問題。
● Nの階乗数の素因数分解を行い、素因数2の個数を求めるプログラムにについて考察した後に、2回のプログラムを変更するステップがあるので、正確に流れを把握しておく必要がある。
● 文章が非常に長いので最初のプログラムの理解に時間がかかるが、個別入試では頻出の整数問題を題材としているので、背景知識があるかどうかで差がついたと思われる。
● 例年よりも計算量が少なく、扱われた整数の性質も理解しやすいものであったため、比較的取り組みやすかったであろう。
5.過去5ヵ年の平均点(大学入試センター公表値)
年度 | 2013 | 2012 | 2011 | 2010 | 2009 |
---|---|---|---|---|---|
平均点 | 55.64 | 51.16 | 52.46 | 57.12 | 50.86 |
6.2015年度センター試験攻略のポイント
● 2015年度は新教育課程からの出題となる。数学IIは数学I・Aから移行される項目が複数あるものの出題範囲の大きな変更はない。数学Bからの出題は選択問題となり「数値計算とコンピュータ」がなくなり、「数列」「ベクトル」「確率分布と統計的な推測」の3分野からの選択問題になると考えられる。いずれにせよ、数学I・Aの内容が出題の基礎となることに変わりはないので,数学I、数学A、数学II、数学Bのそれぞれの分野の基礎基本をしっかりと定着させることが重要である。
● まずは教科書に載っている定理・公式・解法をひととおりおさえておくことが重要。各分野の中で、幅広く出題される場合もあれば、ある項目が重点的に出題される場合もあるので、苦手な項目はなくしておくべきである。また、2年連続で三角関数を主題とした問題が出題されなかったが、他分野との融合も含めて出題される可能性が高い分野であるので注意しておきたい。
● 例年、時間の割に問題量・計算量が多く、限られた時間でのはやく正確な処理が求められる。日頃から解答時間を意識した演習を積んでおくことと、複数の解法を身につけて効率よく解ける力をつけておくことが大切である。また、数値だけでなく、文字の計算も多いので、文字処理力も強化しておきたい。
● 試験時間中は、時間配分を考慮し、分からない箇所があればその部分にあまり時間をかけすぎないで、分かるところから取りかかるようにするとよいだろう。
● 与えられた条件や前の設問をうまく使うことを意識して、問題に取り組む必要がある。うまく誘導にのることで、計算や処理の量を減らすことができる場合も少なくない。
データネット実行委員会 駿台予備学校/ベネッセコーポレーション